足固定(タイダウン方式:ネジを使う)
ネジを使って人形の足を地面に固定する方法です。あらかじめ人形の足裏にネジ穴を空けておき、人形が立つ位置を決めたら、ドリルで撮影台に穴を開け、台の下からネジを差して人形の足を固定します。人形が足を動かして開けた穴がカメラに映る場合は粘土などで埋めたり、デジタルで後処理をして消します。
海外ではこのネジを使ったタイダウン方式が主流で、ガッチリと人形を地面に固定できるので30cm以上あるような大きなサイズの人形でも対応できます。その代わり、事前に人形の足裏にネジ穴をつけておく必要があったり、撮影台の地面にネジを通す穴を開けるためピンよりも地面の修復に手間がかかります。他にも穴を開けるには電気ドリルが必要だったり、撮影台の下からネジを挿すので撮影台の下にアニメーターが入るスペースを作らないといけない。という、大きな音が出たり切りくずがちらばるなど、自宅で自主制作をやっている人にとってはハードルが高めの方式です。どちらかというと撮影スタジオで本格的に撮影する場合に向いている方法です。
逆に言えば、小さな人形であればピンでも十分に固定できるので、タイダウンにする必要性は低い。と言ってもいいと思います。
ネジの使い方
ネジは足の甲を貫通してはいけないので、ネジにナットをつけたものを使用します。
最初に、地面の下から足の裏にネジを回して入れます。
次に、ナットを回して、足と地面をしっかりと密着させます。これで足が地面にしっかりと固定できます。
人形の歩かせ方
それでは、人形が歩く場合を例にしてネジを使う手順を説明します。
まず、人形の片足を撮影台の裏からネジで固定して人形を立たせます。
つぎに固定していないほうの足を動かして1コマずつ動かしていき、一歩前に踏み出します。
踏み出した足が地面についたらネジを使って足を固定します。
反対側の足のネジを外します。開いている穴は粘土などで埋めて隠します。
撮影を続けます。ネジを外したほうの足を1コマずつ動かしながら撮影し、もう1歩前に踏み出します。
踏み出した足が地面についたらネジを使って足を固定します。後はこの繰り返しです。