立体と半立体(線画台について)
前置きで、いろいろな素材を使ったコマ撮りを紹介しましたが、撮影方法は大きく分けて2つに分かれます。
立体方式
人形を撮影台の上に立たせ、カメラを正対に設置して撮影する方法で、人形アニメーションで一般的に使われる方式です。
線画台方式
人形など撮影するものを撮影台の上に寝かせて、真上から撮影する方法です。砂を使ったサンド・アニメーションや、切り絵アニメはこの方式で撮影します。撮影台はアクリルやガラス板など透明なものを使うことが多いです。撮影台を組むのは大変ですが、被写体を寝かせて撮ることができるので人形の固定は楽です。透明な撮影台にカメラなどが映り込まないように照明をセッティングする必要があります。
線画台
昔はセル画の撮影に使っていた大掛かりな装置を使っていましたが、個人で撮影する場合は、ホームセンターなどで売っているスチール棚を使って自作の線画台を組み立てることができます。写真の線画台は高さ180cm 幅90cm 奥行き60cmです。ガラス板は厚さ5mmで横80cm 縦60cmのものを3枚設置できるように作りました。左右にトレーシングペーパーを張って光が均一に当たるようにしています。上部に設置したカメラがガラス板に映らないように、中央に丸く穴を開けた黒い紙を張ってカメラのレンズが穴から覗くようにします。