トップ人形アニメの作り方 フォームラバー


フォームラバー
人形の外皮を作る方法の一つにフォームラバーという素材を使う方法があります。 泡だて器で発泡させてから石膏で作った型に流し込み100度以上の温度で加熱するとスポンジの ようなやわらかい外皮が出来るという按配です。
ただし、難易度はかなり高めの素材で、プロでも何度も焼いて一番状態がいいものを選んで使うなど、 材料費もそれなりにかかります。気温や湿度も大きく影響するのである程度の経験とデータが必要になります。
あらかじめ骨組みを中に仕組んでから焼く方法と、フォームラバーだけを焼いてから中をくり貫いて 骨組みを仕込む方法がありますが、ここではフォームラバーだけを焼く方法を紹介したいと思います。

道具・材料
フォームラバー
ここではレジテックスという製品を使っています。
石膏
通常の石膏よりも固い歯科医用の石膏を使って角などが欠けにくくします。
油粘土
硬質なものを使って人形の原型を作ります。
泡だて器
フォームラバーを発泡する際に使います。ケーキ用に市販されているハンドミキサーを使っています。
オーブンレンジ
フォームラバーを石膏の型ごと加熱する際に使います。他に蒸し器を使ったりお湯の中に入れる方法などがあるようです。自分はMITSUBISHIの RO-S22を使っています。温度設定が120度まで。タイマーは1時間まで設定できます。
Gボンド
フォームラバーを接着する際に使います。固まった後も適度な軟らかさがあつので接合面が目立ちにくくなります。
離型剤
石膏の型取りの際に使います。ワセリンやカリ石鹸などを使います。自分は小さいものの型取りが多いのでメンソレータムのスティックタイプをよく使います。
リキテックス
フォームラバーを着色する際に使います。薄めてハンドピースでスプレーすることも可能です。

作成例
アルミ線や針金で骨組みを作ります。フォームラバーだけを焼くと乾燥する際に1〜2割縮むので、その分を計算して少し大きめに作ります。写真では骨組みにビニールひもを巻いていますが、あまり粘土の食いつきが良くありませんでした。麻糸やたこ糸をおすすめします。
硬質の油粘土を盛り付けて原型を作ります。この際も乾燥後に縮むことを考えながら粘土を盛っていきます。
原型が出来たら型取りをします。原型を横にして周りを軽量粘土で埋めていきます。実はこの地味な作業が人形の出来に大きく影響してきます。フォームラバーの場合は型の継ぎ目を完全に消すことが出来ないので継ぎ目を人形のどこに持ってくるのかがとても重要なんです。もし前から撮影するカットが多い場合は継ぎ目を背後にもっていったりなど。しかもやり直しは出来ないので慎重に作業を進めていきます。
原型の周りを粘土で埋めたら周りを囲みます。
石膏を流し込みます。気泡が入らないように慎重に手早く作業を行います。
石膏が固まったら軽量粘土だけを外して周りを再度囲みます。石膏同士がくっつかないように離型剤を塗るのを忘れないようにしましょう。
最初と同様に石膏を流し込みます。あまりたくさん流しすぎて厚い型を作ってしまうとフォームラバーを焼く際に熱が伝わりにくくなってしまうので気をつけます。とはいえ薄すぎると型が割れてしまうので少なすぎてもダメです。ここらへんは経験を積んでいきましょう。
石膏が固まったら型を2つに分けて原型を取り出します。粘土が残っている場合はシンナーを浸した綿棒できれいに掃除します。きれにしたらこのまま1〜2日置いて乾燥させます。
フォームラバー(A液)を容器に適量だけとって泡だて器で発泡させます。
B液(A液の10%)とC液(A液の5%)を計ってA液に合わせ、よく混合させます。混ぜた時点で硬化が始まるので、ここからは手早く作業を行います。
フォームラバーを2つの型に流し込みます。自分はケーキのデコレーション用に使うクリームのしぼり器を使っています。手早くきれいに流し込めるのでけっこう便利です。この作業の際にも気泡が入らないように気をつけます。
2つの型に流し込んだ状態です。2つの型を素早く重ね合わせます。
レンジの発熱体からの直接輻射を避けるため型をアルミホイルで包みます。(最近のレンジは性能が良いので必要無いかも?)
オーブンレンジの中に入れて加熱します。目安は100度で2時間前後ですが、原型の大きさや型の厚さにもよるので数回焼いて試したほうがいいと思います。
加熱が終わったら型が冷めるのを待って、フォームラバーを取り出します。
はみ出したラバーを切り落として水で洗浄し、よく乾かします。
アーマチュアを仕込むため、継ぎ目に合わせてはさみで切って中をくり抜いていきます。間違えて穴をあけないように気をつけて作業を行います。
フォームラバーの縮み具合の正確な予測は難しいのでアーマチュアは仮組み状態にしておいて、フォームラバーに組み込みながらアーマチュアの関節の位置を微調整します。
関節の位置が決まったら溶接してアーマチュアを先に組み上げます。
アーマチュアをフォームラバーの中に組み込んでから、ヘラを使ってはさみで切った切れ目にGボンドを塗り、接合します。
これで骨の入った人形の完成です。あとは着色です。通常のプラカラーなどだと乾燥後に剥がれてしまうので食いつきの良いアクリル系絵の具(リキテックスなど)を使います。